悠々人生のエッセイ、初孫ちゃんは1歳4ヶ月



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 初孫ちゃんの誕生
 初孫ちゃんは1歳
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 初孫ちゃんもうすぐ2歳
 初孫ちゃんは2歳2ヶ月
 初孫ちゃんは3歳4ヶ月
 初孫ちゃんは3歳6ヶ月
 幼稚園からのお便り(1)
10  初孫ちゃんもうすぐ4歳
11  幼稚園からのお便り(2)
12  初孫ちゃん育爺奮闘記
13  初孫ちゃんは4歳3ヶ月
14  初孫ちゃんは4歳6ヶ月


 早いもので、一昨年末に生まれたウチの初孫ちゃんは、ついこの間、めでたく誕生日を迎えたかと思うと、もう1歳4ヶ月になった。できれば毎週、顔を合わせるようにしているのだけれど、私たちが旅行に行って東京にいなかったり、どちらかが鼻風邪を引いて体調がすぐれないということがあると、2〜3週間も会えないときがある。そうしてしばらくぶりに行ってみると、あれあれ、こんなことが出来るようになっているなどと、毎回、新鮮な驚きをもたらしてくれる。

 たとえば、確か3週間前の前回は、テーブルにそのお腹を付けてつかまり立ちをしながら両手を使って遊ぶというような段階で、まだ自分の意思で歩く動作は出来ていなかった。もっとも、手を支えてやれば、一応、歩くような仕草はするが、それも2〜3歩のことですぐに倒れ込む。それくらいのことであった。ところが最近では、まだまだぎこちないフォームではあるが、手で支えてあげなくとも、よちよちと10歩程度は歩けるようになった。やっと、二足歩行の段階に移行したのである。

 加えて、いろいろな言葉をしゃべることが出来るようになった。皆がびっくりしたのが、「バチュ」である。家から下の道路を通る車が見えるので、そのうち大きな車を指して、「バス」と言っているのである。保育園で覚えてきたのだろうか・・・。家の中のことに限って、「ママとパパ」、そして食事を意味する「マンマ」、それに保育園で教えてもらった「ドージョ」くらいしか言えなかったのに、もうバスが言えるとは、さすが男の子だと、家内などはいたく感激の趣である。

 娘の話によると、最近、立て続けに上野動物園とサンシャイン水族館に連れて行ったところ、動物や魚を見て、大いに興奮していたそうな。動物園では、ライオンの檻で、目の前をライオンが雄叫びを上げながら通ったら、ずーっとそれを指差して、周囲の大人に何やら説明していたという。おかげで、周りのオバサンからは、「この子、可愛い!」となったらしい。水族館では、イワシの大群の水槽と、熱帯魚の水槽の前に釘付けになり、同じく指をさして「アアーッ、アアァーッ」と繰り返していたそうな。

 それで、それからしばらくして我々が訪問したときに、大きな絵本の中に書かれているライオンを指差して、何やら言うものだから、家内が「そうね、ライオンさんね。『ガオーッ』と叫ぶのよ」というと、初孫ちゃんは、あたかも我が意を得たりとばかりに、にっこりとしてほほ笑んだ。そこで、「この子、ライオンがわかっている!」ということになった。それに加えて、孫と気持ちが通じたことが、家内にはうれしかったようだ。最近の保育園では、大人が話しかけても、ぼーっとして何にも反応しない子が増えているというが、これは大人の方からの子供へのコミニュケーション不足と、何かを実地に体験させるという機会を設けていないせいなのかもしれないと思い至った。

 それにしても、ウチの娘ときたら、まだ1歳にもなってない子供に対してあんな大量の絵本を買い、しかもそれらをすべてを読んでやるなんて、いささかやり過ぎではないかと思っていたのだが、それからおよそ半年が経ってみると、これは娘夫婦の先見の明を認めざるを得ない。今では、読んでもらう先から、自分が気に入ったページが来るのを楽しみにして、もっと早く読んでとばかりに指をさし、そのページになるとニコニコしたり、足をバタつかせるという。

 件のライオンについても、そうやって覚えたに違いない。ただし、好きな本の種類はその日によって異なるそうだ。もっとも、あまりマニアックになり過ぎて特定の本に凝り固まったりして、先日のNHKのテレビで放映されていたようなアスペルガー症候群であっても困るので、むしろ関心の向きが日によって違うというくらいの方が、子供らしくてよいと思うのである。

 子ども用のクレヨンというのがあって、水滴を大きくしたようなというか、ホオズキのような形をしていて、子どもはそれを手に持って、尖った部分で線を描いていく。なるほど、大きな子が使う普通の棒状のクレヨンは、こういう小さな子の手のひらには余るからだろう。それで初孫ちゃんは、白くて大きな紙に、何やら線を描いている。これも保育園での訓練の賜物だろうか、紙をはみ出して描くようなことがないのは、なかなかお利口さんである。その手の形だが、つい先ごろまでは、手のひらがまるで猫の手のように丸くなっていたのに、今では、手のひらが大人のそれのように、くぼんできた。だから、何かを掴むのも楽になったようで、この子ども用クレヨンも、すっぽりとその手のひらに収まるというわけである。

 この子が通っている保育園は、生活習慣を付けさせるということで、色々なことに取り組んでくれている。たとえば、つい先日、やっと離乳食を取り始めたと思っていたのだが、そのような状況で、もう子どもの手にスプーンを持たせて、自分で食べる訓練をしているらしい。それで、家でも同じことをやってくださいといわれているのだが、何しろ夫婦とも仕事を持つ身で、土日ならともかく、平日なんて、とてもやっていられない。それも当然で、子どもの手にスプーンを持たせると、食べ物をあちこちに飛ばしてしまい、口に入る何倍もの食べ物が散らばってしまうからである。

 それで、急いでいるときなどは、スプーンを子どもの手に持たせるけれども、それはいわばお遊びで、やっぱり親が、子どもの口に食べ物をせっせと入れるということをやっていたらしい。そうしないと、一人でやらせておくと、1時間経っても終わらないが、親がやることによってそれが15分に短縮できるし、平日などは、この時間の節約が何とも貴重だというのである。ところが最近は、子ども自身に自覚が出てきて、それでは嫌だと態度で示すらしい。仕方がないので、一計を案じたのは、子ども用のスプーンと子ども用の食事を小さなプレートに用意して、子どもにはそれで食べてもらう。ところが、食べる途中で色々と遊ぶので、その合間に親がいつものように、口に入れるという作戦である。これで、いつもの時間よりは少し余計にかかるが、まあ20分以内には終わることができるという。なるほど、色々な作戦があるものである。そういう工夫でもしないと、夫婦共稼ぎで十分な子育てをするのは、無理だろうと思う。

 さて、自分で歩くようになるとそれに合わせて腕の力も強くなり、これまで新生児用にと居間の中に区切っていた「柵」を両手でつかんで、力任せにバラバラにするということも珍しくなくなってきた。したがって、この「柵」については、そろそろお役御免にして取り外す時期が来たようだ。そうすると、これからは、自由に歩けるようにもなることもあり、家の中であっても事故に巻き込まれる確率が高くなると思われるので、親としてはますます目が離せないことになった。娘夫婦はそれだけ気を遣わなくてはならないことが増えて、大変であろうと思う。まあ、それはそれとして、はてさて、来週また行くと、果たしてこの子は、どんなことが出来るようになっているのだろうか。





(平成22年4月23日著)
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