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目 次 |
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| 1 | アート・アクアリウム2018 | ||
| 2 | まるで、紀伊国屋文左衛門 | ||
| 3 | 色々な形の水槽に金魚緋鯉 | ||
| 4 | 山古志村の立派な緋鯉あり | ||
| 5 | 和金・水泡眼・出目金など | ||
| 6 | 迷惑アート・アクアリウム | ||
![]() 1.アート・アクアリウム 2018 この夏は、まだ始まったばかりだというのに、猛烈な暑さである。7月の平均気温は平年より2.8度も高い。一時は絶対値で40度もあったほどだ。ということで、せっかくの土曜日だから、出掛けるにしても、暑くないところと考えて、日本橋の三井ホールで行われている「アート・アクアリウム 2018」に行くことにした。
入場すると、廊下の天井に格子があって、その一つ一つに琉金が入ってゆらゆらと動いている。背景に立体的な鏡があるので、その姿があちこちに反射して、何尾もいるように見える。 江戸時代に、紀伊国屋文左衛門という目端の効いた商人が、大火で焼け野原になった江戸の町へ、木曽の木材を運んで大儲けした。大金持ちとなった文左衛門は、その屋敷の天井にギヤマンつまりガラスを張って、金魚を浮かべて悦にいったと聞いたことがある。それはこういうものだったのかと思ったのだが、この展示は、まさにその話をヒントにしたようだ。
会場に入ると、全体に暗くしてあって、色々な形の水槽があり、そこに当たる光の色が刻々と変わる。オレンジ色、紫色、青色、緑色、赤色、昼光色と、様々で、もちろんそれに応じてその色を反射する金魚や緋鯉の見え方も変わっていく。 写真を撮る時はこれがカメラマン泣かせで、昼光色の光が当たっていないと、色がめちゃくちゃになってしまう。例えば、真っ赤な模様のはずの金魚が、何とまあ、真っ黒な模様に写ってしまうのである。そんな中で何とか写すことができたのが、別途の写真である。
最初に、緋鯉が立派なのには驚いた。それもそのはずで、これらは緋鯉の本場である山古志村の産だという。値段を言うのも品がないかもしれないが、一匹が何百万円もしそうだ。
金魚は、2000年ほど前に、中国南部の鮒の一種(ヂイ)から偶然に赤い個体が生まれ、それが代々にわたって飼育され、新品種が選び抜かれて今日に至っている。日本に渡来したのは今から500年ほど前の室町時代末期である。その時は、今でいう「和金」つまり流線形をした赤い小さな魚だったという。それが、今では多くの品種に分かれている。
私などは、こうして緋鯉や金魚の種類だけを鑑賞して十分に楽しんでいる方だが、このアート・アクアリウムは、更にまた水槽の形や照明で飾ろうとする。これを「アート」というのか、魚にとっての「迷惑」というのか、私にはよくわからない。 【後日談】 その後、2020年6月になって、日本橋にアートアクアリアム美術館が開館した。私も期待して見に行ったのだが、大切な生き物である金魚が実に粗末に扱われていて、がっかりして帰ってきた。その後、どうなるかと思っていたら、翌21年9月に、ひっそりと閉館した。 (平成30年8月4日著) (お願い 著作権法の観点から無断での転載や引用はご遠慮ください。) |

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