私がモスクワに行ったのは1997年の春であるから、もう7年が経つ。早いものである。その訪問時は、ボリス・エリツィン大統領が権力の座についてから7年目、副大統領など保守派による叛乱をそのエリツィンが鎮圧して大人気を博してから4年目のことである。

 しかしながら、その頃になると、彼の評判は既に地に墜ちていて「あんな大酒のみが国家の統治など行えるか」という手ひどいものであった。ところが、さにあらず。後継のプーチン大統領が、若さと権力にものをいわせて小うるさいマスコミから政敵やらをどんどん倒し、遂には新興石油財閥まで引き倒さんとするばかりである。こんな権力の乱用を見ていると、あのいつも赤ら顔をして酒くさいエリツィンこそ、ロシアにふさわしい大統領だったのかもしれないという気がしてくるから、不思議である。






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