亀戸天神は、藤の花で有名だった。五月はじめには、長く垂れ下がるほどの豊かな房が、数限りなく見られたものである。ところが、平成12年に境内の池などの大改修が行われ、太鼓橋もコンクリート製に架け替えられた。すると、どうだろう。その翌年、あれほど豊かだった藤の花が、ほとんど咲かなくなってしまった。そしてやっと今年になって行ってみたところ、花の時期がやや早かったにもかかわらず、まあ少しは見られるようになってきたのである。それはともかくとして、この日は私にとって久しぶりに聞いた詩吟に、感動してしまった。

         (2005年 4月25日)




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