2005年2月に東京ドームで行われた「世界らん展」に出展されたランの数々である。写真ではわからないが、会場は、ランの花から出る甘酸っぱい香りに包まれていた。聞いたところによると、ランという花は約3500万年前に熱帯雨林に出現した。花の中では新参者であった。誕生した頃には熱帯雨林のめぼしい場所は、既に他の植物に占められていた。そこでランがとった戦略は、色鮮やかな花弁や匂いで虫たちを引き付け、特異な形をした構造物で虫の体に花粉を付けて遠くに飛ばすことだったという。それでこの美しい色と形と香りが生まれたのかと、納得した。 |
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