悠々人生ビデオ、白骨、焼岳、穂高、上高地




 初夏の日曜日に上高地に出かけた。前夜は白骨温泉
 
の湯元斉藤旅館に泊まった。食事も十分で設備もよく
 
鬼が城などの露天風呂を堪能した。湧き出てくる白い
 
お湯は、要するに硫黄泉ということで、その中に身を
 
沈めてリラックスした。梅雨の晴れ間で快晴となった
 
その翌日には大正池から自然研究路に入っていった。
 
上高地はこれで4回目となるが、今回が最も天気がよ
 
くて、歩いていると、いやもう、たいそう気持ちがよ
 
ろしくて自然に音楽を口ずさむほどであった。何より
 
もまず、大正池の水の色がすぱらしい。手前の浅いと
 
ころは透明で、その向こうの水の色は青く、これこそ
 
エメラルド・グリーンである。そこに焼岳が枯れ木を
 
前にしてそそり立ち、梓川のせせらぎの音が微かに聞
 
こえてくる。湖畔でそれを眺めて立っていると、カモ
 
が近づいてきて、餌をねだるように頭を傾げてきた。
 
 さらに自然研究路をさかのぼって行くと、まず湿地
 
帯があり、その緑が目に染みる。さらに行くと木々の
 
間から梓川が姿を見せ、ごおごおと音を立てて、これ
 
はかなりの急流である。川面の水がこれまた青くて実
 
に美しい。さらに歩いて帝国ホテルの前を過ぎ、それ
 
からさらに進むと、河童橋が見えた。その吊橋の中ほ
 
どから北に穂高連峰を眺めた。そして南を振り返って
 
みれば、川が流れていく方向に、しっかりと焼岳が立
 
っていた。一生、忘れない日本の風景であった。
 
          (2007年7月8日記)
 



 










June 15, 2007. at Kyoto and Tokyo's Ometesandou
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(出典) 背景 (ぴいすふる ぷれいす 様)