秋の今頃は、菊大会の季節である。たとえば、家の近くの湯島天神の境内では、ただいま「菊まつり」が開催中である。メインの菊人形は、今年のNHKの大河ドラマ「篤姫」からのもので、篤姫と、徳川将軍家茂、それにその正室である和宮などである。私たち夫婦も、今年は珍しくNHKの大河ドラマを見たので、ああ、あのシーンかと、すぐにわかった。菊はともかく、人形がよくできているので、感心した。

 まあこれは、いわゆる「プロ」の仕事であって、さほど驚くことでもないかもしれないが、ここの「菊まつり」では、このほか、大作りと呼ばれる千本咲、大懸崖、盆庭など約2千株が展示されていて、素人の作が大半である。これらを丹念に見て回ると、実に見ごたえがある。それにしても、こんな大輪の花、素人がどうやって育てたのだろうかと、つくづく感心することが多い。とりわけ、千本咲と大懸崖は、なかなか豪奢な菊である。このほか、一輪咲きでは、巴錦といって、花びらの内側が深紅、外側が黄金色の菊がすばらしくて、とても印象に残った。一見に値すると思う。

            (2008年11月15日記)




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